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季節の松本 第11回「アニメソング(後編)」 |
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インタビュー・構成:水島己
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前回の「マクロス」のお話に引き続き、今回はそれ以外のアニメソングについて聞かせてください。 |
松本 |
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松本さん自身はいつごろからアニメを観ていたんですか? |
松本 |
『鉄腕アトム』(アニメ第1作:1963〜66年)とか、初めての国産アニメだと思うんだけど東映の『白蛇伝』(1958年)ってアニメを小学生のころに観たのかな。それに『鉄人28号』(アニメ第1作:1963〜66年)。これは『少年』って雑誌でも読んでたと思う。もちろん、それまでにもディズニー映画は観てた。『白雪姫』(日本公開:1950年)とか、『眠りの森の美女』(日本公開:1960年)とか。そのころは、実写でも『月光仮面』(テレビドラマ版:1958〜59年)とか『赤胴鈴之助』(テレビドラマ版:1957〜58年)なんていうのもやってた。そういうもので小学生のときに育ってたから、アニメには全然違和感は無かったんだ。 |
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子供の頃から自然に観ていたんですね。 |
松本 |
ただ、初期のアニメってわりと演歌に近い印象があって。『巨人の星』(1968〜71年)の「ど根性」みたいな。あれは自分には合わなくて。あとはロボットアニメでも、『機動戦士ガンダム』(1979〜80年)の主題歌とかも合わないと思った。 |
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あれはむしろ軍歌に近い印象がありますね。 |
松本 |
「やっつけろ!」みたいなアジテーションに近いものがあるよね。だから僕の詞の世界には合わないんだな、と思っていて。それで、対岸で起きてる事件みたいな感じに観ていて、合わないから注文も無いのかなと思ってた。 |
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初代ガンダムは1979年だったと思いますけど、リアルタイムで観ていたんですか? |
松本 |
初代ガンダムは、僕の娘が観てたんだよね。男の子みたいな活発な子でさ、「パパ、赤い彗星のシャアって知らないの?」とかね(笑)。テレビのチャンネル権は娘にあったから、一緒に観ながら「これが赤い彗星か……」とか思ってた(笑)。そのうち、子供が観るものにしては良く出来てるなと思ってさ。 |
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当時からチェックされていたんですね。 |
松本 |
あとは、タツノコプロのアニメも好きだった。『科学忍者隊ガッチャマン』(1972〜74年)は時々観てたね。娘は『タイムボカン』シリーズが好きだったみたい。そのキャラクターデザインをしていた天野喜孝さんとは、後に友達になってさ、一緒に旅行とかするようになったわけだから、面白い巡り合わせだよね。 |
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そうですよね。(参考:カフェのお客様、天野喜孝さんの回)
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松本 |
ガンダムのほうは、当時は本当に忙しかったから、テレビ放送は毎回観ていた訳じゃないんだ。その後、3部作の映画が公開されて、それは全部観た。ガンダムは次の『機動戦士Zガンダム』(1985〜86年)まで、ビデオでおっかけてみたんだけど、余りのど暗さにびっくりした(笑)。 |
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主人公が発狂して終るという、フランス映画みたいな内容で。 |
松本 |
ゴダールじゃないんだから(笑)。でもそれで、監督の富野由悠季さんにはすごい興味があって。それにキャラクターデザインの安彦良和さん。彼とは後に仕事をすることになるんだけど。 |
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映画『アリオン』の主題歌ですね。その話も後ほど聞かせてください。ところで、アニメの主題歌や挿入歌を書くときは、普段と違いはあるんでしょうか? |
松本 |
ふた通りあってさ。普通にシングルを作って、それをプロモーションの段階で主題歌にするパターン。レコード会社が、プロモーションのために映画やアニメの主題歌にするということをやるわけ。そうすると、作っている時はまったく前知識がないから、「だったら先に言えよ」っていうパターン(笑)。 |
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その場合は松本さんとしても、アニメの印象は薄いわけですね。 |
松本 |
売れれば印象に残ったりするけど、僕の場合、ベストテンに入らなければ「売れなかった」ということになってたから、そういう場合、印象が薄くなっちゃう。後で、「へぇ、これはこのアニメだったんだ」って思うこともある。 |
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もうひとつのパターンは……。 |
松本 |
詞を書く段階で何の主題歌になるか決まっている場合は、それなりに原作に近寄っていると思う。 |
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今回、松本さんの曲のデータベースからリストを作ってみたんですが、この中でいうと、どれにあたるんでしょうか? |
松本 |
『スプーンおばさん』、『風の谷のナウシカ』のエンディング曲、『ボビーに首ったけ』……。この中では3つ〜4つをのぞいて、だいたいそうかな。 |
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アニメの主題歌を書かれるときは、どういう準備をされるんですか? |
松本 |
たいていシナリオを読んだり、原作を読んだり。ケース・バイ・ケースだね。 |
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他に詞を書くときに意識することってありますか? |
松本 |
詞の中の情景描写が強いと、アニメのビジュアルとぶつかっちゃうことがあるんだ。 |
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松本さんの詞の大きな特徴ですね。その情景を鮮やかに描く言葉が埋め込まれている。 |
松本 |
だから衝突しないように、描写を抑えたり、原作に近づけたりということはあるね。 |